セガ マークⅢ FMサウンドユニットのメンテンナンスとコンデンサ交換


ご注意

  • 修理は自己責任でお願いいたします
  • 誤りなどは正しく読み替えてください(修正のご指摘お願いします)

メンテナンスの検討

セガ マークⅢ用のFMサウンドユニットを入手しました。

その後、喜び勇んでマークⅢに取り付けたもののFMサウンドを奏でてくれません。なお、ソフト側でFMサウンドユニットの装着が認識されないと本体のPSG音源で鳴ります。

さて、不具合の原因ですぐに思いつくのは・・・
  1. コネクタ部の接触不良
    40年も前のコネクタや端子なのでユニット側も本体側も酸化被膜や汚れが通電が危うい可能性があります。
  2. フレキケーブルの断線
    経年劣化で内部断線が発生している可能性があります。
  3. コンデンサの不良
    耐用年数を過ぎているので、故障の有無にかかわらず交換対象です。液漏れして基板損傷とかはつらいのでなしでお願いしたいところ。
  4. チップや抵抗などの故障
    抵抗は入手できるとして、チップは故障しても同じものが手に入るかどうか・・・。祈るよりほかありません。
ひとまずケーブルの断線がないかテスタで導通試験 → コネクタ部の清掃と接点復活剤の塗布で進めて見ました。

(参考)テスタによる導通試験

コネクタ部の接触不良でした

分解したところ見えるところで不良はなく、フレキケーブルの導通試験もパスしました。

そこで本体基板の端子やコネクタをキムワイプに無水エタノールを付けて磨きました。その後、本体に接続して通電しそうな位置を探ります。何回か外したり付けたりしましたが、少し浅めに差し込むとFMサウンドが唸りました(末尾にPSG音源との比較動画あり)。

ありがたや。

動作することが分かったので、あとはゆっくりコンデンサ交換。後述の一覧なども参考にしてください。

(使用資材など)


いざ分解

どのピンがどこにつながっているか確認しつつ導通テスト

本体との接続位置をずらしながらユニットを認識する位置を探る

コンデンサ交換

最後はコンデンサ交換です。コンデンサは4つ。基板もシンプルなので難しいことはありません。

ちょっと注意したいのが本体との接続ケーブル。基板に直付けされているため、引っ張ると外れたりちぎれたりしそうです。動かないようにケーブルをマスキングテープなどで仮止めしておくとよいでしょう。

コンデンサ一覧

容量耐圧場所数量
100μF16VC11
10μF16VC2, C32
2.2μF50VC61
合計4

コンデンサ位置

位置は各自で確認してください

FMサウンドとPSGサウンドの比較(ファンタシースター)

最後にユニットのFM音源と本体のPSG音源の音を比べてみました。今となってはどちらも味わい深く甲乙つけがたいのです・・・。

セガ マークⅢ FMサウンドユニットと本体音源(PSG)の比較動画であります。

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— セガハード大好き野郎 (@upopoipo.bsky.social) Sep 9, 2024 at 23:36

 

おまけ作業

FMサウンドユニットのガワがあんまりにも黄ばんでいるので、塩素を入れたお水に浸して日光の紫外線で黄ばみ取りをしました。気持ち薄くなった感じですが・・・。

適当にお水に塩素を垂らしてガワを漬け込み日光の紫外線に当てる
(シール部はマスキングしました)

マスキング部と漂白部の色の差

参考

更新記録

2024/9/10 公開