中期型セガサターン(HST-3210) CDドライブユニット コンデンサ交換

 

夏の熱気にやられたのか、セガサターン2号機のCDドライブがうんともすんとも言わなくなりました。ドライブは回っているけど、ピックアップが動作していない状態です。当然読み込めません。

こういう時はコンデンサ交換であります。

コンデンサの寿命は10年程度。セガサターンは30周年なので、マスト事項ではあるんですよね。

ドライブユニットが小型になったHST-3210

最初期型のHST-3200はふた裏にも配線や基盤が取り付けられており、いかにも急ごしらえの初期型という感じでした。この中期型HST-3210は上ふたをすんなり取り外すことができます。

CDドライブユニットも小型化。電源ケーブルの大きさからフレキケーブルの位置まですべて変わっています。

左 HST-3210         右 HST-3200

コンデンサの交換

交換対象のコンデンサは6個。

C1位置の220μF 6.3Vの低ESRコンデンサを入手できなかったため、270μF 6.3Vの低ESRの導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサにしました。

コンデンサ一覧

容量耐圧耐久温度位置数量備考
220μF6.3V105℃C11低ESR品 / 270μF 6.3Vで代用
220μF10V85℃C21
100μF10V85℃C61
47μF10V85℃C3, C52
2.2μF50V85℃C41
合計6

千石電商さん(HPはこちら)でそろえました。

コンデンサ位置

C3~C5は下部の基板にあります。鉄板を外さず、コンデンサの足を少し折り曲げて横から滑り込ませることで交換でできます。

(参考)



図中の「-」はコンデンサのマイナス側(足の短い方)です。誤りの場合もあるので、修理するときは各自であらかじめ確認してください。

ギヤ・シャフトへのグリスの塗布

毎度のことですが、上部CDピックアップ部のギヤやシャフトの支持部など動く部分にはプラモデル樹脂用のセラグリスHGを塗布。

動作確認

パワードリフトで動作確認。正常動作しましたが、その次に問題が。安室奈美恵 デジタルダンスミックスは読み込み不良が発生。

ゲームは起動するものの、奈美恵氏は踊らず!

読み込みが激しいソフトの動作がおかしい場合は、ピックアップの動きが妨げられているなど物理的要因も考えられます。

他のゲームは正常稼働していたので、ピックアップの動作がなじんだところで再びデジタルダンスミックスをかけたところきちんと動作しました。ひと安心。

なお、本体筐体の上ふたを閉めるときはリセットボタンを定位置にしないと、リセットがかかり続けるので注意。あせりました。

雑感

当初、HST-3200の整備済みドライブを移植すればいいかとも考えました。ご覧のとおりまったく形が違う・・・。電源コネクタも違うし配線も違う。というわけで、交換はすっぱりあきらめて地道にコンデンサ交換しました。

基板の方は今後の課題ということで。